「プラネテス」

2日前ほどのことだが、BOOK-OFFで幸村誠の「プラネテス」を読む。モーニング連載時にも読んでいたが、単行本で続けて読むのは初。
いや、やっぱいいねこの漫画。人類が宇宙に出て行くことは夢でもロマンでもなく、ただ今持っている問題の範疇が広がるだけっていう設定は、これまでのSFにはなかった気がする*1
ただ、それは設定であって、素晴らしいのは出てくる人物心理のの造形だろう。主要登場人物で愛せない人はいない。誰もが「何かと戦いつづけなければいけない自分」を自覚していて、それに真っ向からではなく、自分の歩幅で立ち向かっているからであろう。特にフィー姐さんが、宇宙軍の軍人のお偉いさんのモニター越しにタバコを吹かすシーンがお気に入り。
この人の新作がマガジンで連載中。バイキングの話。まあ時流って事で。

*1:もちろん、日々の生活がそこにはあるって描写はあるけど、やはりどこかにロマンを感じさせている