「アイデン&ティティ」

みうらじゅん原作。宮藤官九郎脚本。田口トモロヲ第一回監督作品。
イカ天」で一気に盛り上がったバンドブームの中で翻弄されたバンドの行く末を描いている。
麻生久美子の役は反則だな。みうらじゅんの妄想、全ての売れないバンドマンが思い望む彼女だろう。
だから、主人公にどんな酷いことが起こっても*1、「麻生久美子が彼女で、あんなくさいセリフを連発で言われて、お前は何が不満なんだ」と思って乗れなかったな。
「ブームに流されて使い捨てられた」って言うけど、ブームがなくそのままの方が良かったってことないでしょ。その後生き残ったバンドもいるしね。
うーん、そう思うのは、まだまだ道の途中だからか?
もっと悲惨な状況とか作れたと思うが、突き詰めなかったのは勿体無いな。
ただ正直、学生とかが作った映画の延長のような。ただ、その青臭さが、歳をとってもバカをやり続けるみうらじゅんの真骨頂なのだろうが。
あっ、大学のシーン。どこかで見たことあると思ったら、武蔵野美術大学でした。みうらじゅんの母校でもあるしね。

*1:あんま起こらないけど