「ヒナゴン」

公開時に気になっていた作品だったが、非常に失敗しそうな気がして回避した。
うーむ、行ってても良かったな。
広島の過疎化しつつある架空の町「比奈町」*1が舞台。
かつての悪ガキ、暴走族総長の伊原剛志が町長に就任し、上京していたOL井川遥が帰省するところから始まる。
「ヒナゴン」を信じる人信じない人もそれぞれ「ヒナゴン」の存在に振り回されつつ、比奈町の市町村合併という、現実に今どこの地方も抱える問題が絡み合って行くという構図。
出演陣、上記の2人の他に、上島竜兵柳家花緑松岡俊介嶋田久作鶴見辰吾馬渕晴子雪村いづみ夏八木勲がみな生き生きと演じていて、心地良い。
消え行く町、そして変わって行くかつての仲間。変わらないでいて欲しいモノやコトが現実や時間に変質していく事への郷愁を「ヒナゴン」という存在に掛けて、信じること信じ続ける事の無力さと力強さを見せつけられる映画でした。


モデルになった町は、実際に市町村合併で市に編入されたみたいだね。

*1:モデルはある。ヒバゴン参照の事