「セブンソード」

サマータイムマシン・ブルース」とどっちにするか迷うが、劇場でということと、あまり何も考えず観たいということで、こっちを選択。渋谷東急で鑑賞。
前売りを買っていったら、映画の日だった…。290円無駄にした。でもまあ、映画が良ければそれぐらいはいいかと思ってスクリーンの前に。
ストーリーは、禁武令という、武術習うの禁止、武芸者は皆殺し。というトンでもない法律が施行された中国。
悪の軍団が賞金稼ぎに武芸者狩りをやっている。そして、主人公の村を次に襲う事になりそうになり、主人公は天山に住まう武芸者達を助っ人にするべく、助けを求めにいく。


以後、ネタばれあり。未見の人は注意してください(ただ、核心には触れませんので…。まあそんなの無いけど)。


出だしはかなり期待させる。悪の軍団が出てきて大量虐殺。グレンダイザーみたいな円盤系の武器を使うヤツ、傘を改良して、バサバサ開いたり閉じたりする武器を使うヤツ、名前忘れたが、ハエを取る植物みたいに熊手で挟み込むような武器を使うヤツ。おお、特殊武器のオンパレードだ!!しかも率いているのは、日本の女優だったら松雪泰子がやりそうな首にタトゥーを入れたクールビューティー!!
この辺では俺の頭の中は「様々な困難の後に集まった特殊な剣を操る7人と、個性的な武器を持つ悪の軍団との最終決戦だ!!剣と武器の特徴が足し算引き算になって、今まで観た事のない戦いが観れる!!」と勝手にストーリー構築。いいよ、いいよキャラ立ってんよ。と一人盛り上がっていた。
そして、その期待は見事に裏切られることに…。


ここからは、これから観る予定の人は読まないで!


7人はあっという間に集まります。主人公とヒロインも加わり、天山へ導く武芸者もメンバー。後の4人は天山で加わり、ほら7人。仲間集めという、RPGの醍醐味は一切ありません。
これは「火を噴く剣」これは「水を操る剣」とかの特徴があるのかと思いきや、ちょっと特徴的に説明されるのは2本だけ。で、7人の特徴や特技も特に語られない。
そしてなにより、最終決戦で顔を合わせるだろうと思っていた敵役はかなり前半であっさり死ぬ(クールビューティーも)。敵はほぼボスだけに。うーん…。燃えない展開だ。
ヒロインは実は3人出てくる。
・7剣士に加わる、男勝りの女剣士
・争いを好まない、おしとやかな村長の娘
・敵のボスと、7剣士の一人と何やら因縁のありそうな異国の女
と、なかなかの配置じゃないですか。転がせそうじゃないか。と思ったら、一応三角関係になりそうな、ならなそうなとハッキリしない。想い人が出来るけど、遠くから眺めてるだけ。なんじゃ、そら!
つまり、設定だけだったら、スゲー面白そうな展開を幾つも考えられるんだが、そのどれもやってくれなかった…。スゲーもったいないよ、マジで。尺があるのに、どれも中途半端。RPGものとかが解ってる監督に取り直しさせたいよ。
最後に、ラストシーンは、もともとの原因は「禁武令」を出した朝廷にあると、7人は都に向かって、砂漠を駆け抜ける。まさに「俺たちの戦いはこれからだ!!」という、伝説のジャンプオチだったことを、ここに書き残そう…。