「アマルフィ 女神の報酬」

いや、『アマルフィ』って全然関係ないじゃん。ただ『アマルフィ』言いたかっただけじゃないか。
副題の『女神の報酬』って、誰が『女神』でなにが『報酬』だったんだ。意味無い副題の殿堂入りか。


何が問題って、まず天海祐希だろ。『離婚弁護士』や『BOSS』を見てた層としては、これは一人で解決出来るだろって思うだろうな。
しかも、同じ画面に戸田恵梨香と一緒にいたら、そりゃ『BOSS』だろと。とにかくゴツい。いやこの人のゴツい感じは好きなんだが、今回は完全にミスキャストだろ。


ただ、観ていて『県庁の星』の時も思ったのだが(これも織田裕二映画だったな)、大多数が求めているというか、安心できるレベルってこれくらいなんだろうな、と。
ブロックバスターとまでは言えないが、バジェットの広がりと、作品自体への作り手の熱さは反比例してるな。ただ、これそこまでお金かかってないよな。全編イタリアロケとか言ってるけど、伊藤淳史や大塚寧々のイタリアシーンは一日撮りだろうし、小野寺昭はイタリア行ってないな、ありゃ。


とにかく、サスペンスとしてはため息の連続だ。犯人側の用意周到そうに見えて、凄い危うい前提に基づく計画とかどうよ。テロ対策の密命を帯びた特殊外交官っていいながら、テロ対策とか全然しないし。乗りかかった誘拐事件を解決しようとしたら、それがテロ対策にもなったっていう、泣きたくなるぐらいの結果オーライ感って。クビになりそうな時に、部下のOLを口説いて落としたら、それが大株主の娘で、首もつながりさらに出世までした島耕作を思い出したよ。今や社長だ。


戸田恵梨香って、勝気で快濶な女の子役の席はガッチリ確保したね。ちょっと前なら田中麗奈が座ってて、市川由衣が座りそこなった席だ。「ええい、織田裕二天海祐希はいいっ、戸田恵梨香を映せっ!」と、テム・レイばりにテレビをガシガシ揺すりたくなった。


もうさ「勇午」やろうよ。でもなんだろ、「主役が山下智久に決まりました」とか言うニュースを見て、そんな事思うんじゃなかった…orz とかなるんだろうな。