「3年4ヶ月ぶりらしい」

本当に久々に師匠に会いに行く。倒れたのが、3年4ヶ月前らしく、お見舞いに病院に行ってから、もうそれぐらい経つとのこと。
脚本の講義を受けるのは、マジで6、7年ぶりだ。時間が経つのが早すぎるわ。


来年で徒弟制度は廃止するらしい。まあもうさすがに80歳になるので体力の問題だな。
しかし、ありゃマジで死ぬまでボケねぇな。つうか、80歳って通常あんなに頭冴えてるもんなのか?脳梗塞やってるくせに、マジで記憶力ハンパねぇ。7年とか8年前のプロットの話とか覚えてるもんな。プロの頭の中はホントに構造が違うんだろうな。


素人が出したプロットを再構築するのを久々に聞いたけど、みるみる話と構成と人物が生きてくる。アレだけは本当に魔法にかけられるみたいだ。師匠の脳みその脚本に関する部分だけ、ホントに死ぬ時に俺にくれないかな。火葬場で焼かれてただ無くなってしまうくらいなら…。


顔出して、喜んでもらえて何よりだ。まあ歴代の弟子の中でも、かなり目をかけられてたってことは自分でも感じてたので、忘れられてるとは思わなかったけどね。


かつていた場所が、もうホントに何年も経つのに人が入れ替わっても続いて残っているというのは、何だかスゴく嬉しい。こっちの勝手な想いかも知れないけど…。
まあ、来年で完全に脚本の世界から足を洗うというのなら、それまでにあのジジイから盗めるもんは全部盗んでおくか、という気持ちが強くなってきたな。