「(500)日のサマー」

K子会が急遽場所変更になった為に不参加。
で、そろそろ公開が終わりそうな事もあって、日比谷で鑑賞。まあ外見はオサレ系デートムービーっぽいので、スーツ着た30過ぎの野郎の独り組なんて俺だけかなと思ってたら、横は50過ぎのオッサンが独りで観に来てた。
で、後から知ったのだが、2月14日渋谷で観ると、男なら1000円で観れるキャンペーンがあったみたい。まあ、でもこういうのを日比谷で独りで観るのもアリかなと。だって、これ「ボンクラ映画」だもんな。
俺の両サイドからの評判も上々だったので観たけど、うん、これは良作。


冒頭から「これはボーイミーツガールの話だが、ラブストーリーじゃない」と注釈が・・・。まあ「ボンクラ映画」だからね。
「男なんて、そんな生き物よ」とか「女なんて、こう扱っておけばいいんだよ」とかしたり顔で言えるヤツは、ある意味尊敬するけど、まあ一緒に酒は飲めないし、反吐がでるね。多分、異性って永遠に理解し得ない存在だろうけど、理解しようとする、理解されようとするって事が、まあ恋愛なんだろうな。ここでも男の空回りっぷりに、心が痛くなるけど・・・。


時系列崩しや画面二分割も、あざといと言えばあざといけど、物語を引っ張っていた。でも、やらなくても引っ張れていけた気はしたが、ここら辺のギミックは嫌いじゃない、むしろ好き。酒場のシーンの流れは、木尾士目の「五年生」の1巻ラストから2巻頭を思い出させたな。


ラストサマーのシークエンスは秀逸。なんだか男として試されている気分に。そりゃ俺も「女の子って実も蓋も無いなぁ・・・」と思わされたけど、そういう「真実」な部分も含めて、お前は理解しようと出来るかどうか、愛でられるのかどうかって投げかけられてる気がしたよ。ラストサマーはやっぱり「女の子」で、魅力的に映るわけだ。
という事で、ランディングも含めて、これは真の「ボンクラ映画」じゃないんだよね。やはり、正当なラブストーリーなんだと思う。


で、一番良かったのは、主人公トムが傷心でカラオケ歌うんだけど、何と曲が“Train in Vain”なんだよね。いやー、それかよーって感じすわ。自分の好きなマイナーな歌を映画で歌われると、何かそれだけでその映画好きになるよね。いや、不意打ちを食らった。まあ、冒頭の幼少の映像で、トムが「ジョイ・ディヴィジョン」のTシャツを着てたってのを書いてた人もいたし、「ザ・スミス」「シド&ナンシー」のネタが出てくるので、監督はUKオルタナティブが好きなんだなと。そのセンスにも脱帽ですってことで。


後、3シーンくらいしか出てこないんだけど、ボンクラ兄貴の恋愛ダメ話の相談にのってあげるアンダーティーンの妹って存在にちょっと羨望。妹萌え属性はないんだけど、ああいう妹は欲しかったりする(^〜^;;