「運命のボタン」

「艦長、ソナー感。現海域に船影を確認しました!」
「この海域に僚艦はいないはず・・・。艦式取れるか?」
「今、解析掛けてます。ヒットしました!艦式は・・・」


以下、ネタバレあり。未見の人は注意!!




「艦式確認しました!フォーガットン級ですっ!!」
フォーガットン級!?まだ隠れてるヤツがいたのか・・・」


って、そーですよ。「フォーガットン」を思い出した人とは楽しく酒が飲めそうです。
そっちに行ったか・・・ってな感は否めなかったけど、疲れた身体と脳には程よい物語だったな。
サルトルのネタが随所に出てたり、やはり聖書的な知識は必要というか、根底には「裁き」って共通認識がないと厳しいのかな?とかちょっと思った。
この「裁く人」ってのを、「神」じゃなくて、「異星人」に置き換えるのって、SFじゃあ昔から良くある手法で、藤子不二雄でも良く使われる。「試練」「審判」「原罪」「赦し」ってキーワードは好きだよね、SF。

ちょっと緩く観てたけど、観終わった後に、最後「奥さんか子供かどっちかを選べ」って段になるなら、途中で「そういう選択を迫られたんだ」って同僚が説明するのは要らないんじゃない、って言われたけど、確かにそうだ。
随所に良いシークエンスはあるんだけど、有機的に結びついていないのはちょっと残念だったな。

いやー、「自分たちの利益の為に、第三者なら良いのか?」っていう苦悩を描く、サイコロジカルな話かと思ったら、フォーガットンだったとは。まだまだ隠れフォーガットンは君のすぐ傍にいるよ。


ちなみに原題は「THE BOX」。今年は他に「ボックス」っていう映画2作やるんだよね。袴田事件の方は観たいんだけど、もう一個のボクシングの方はな・・・。いや、こうなったら3部作コンプリートするか。