「シティ・オブ・ゴッド」

シティ・オブ・ゴッド
はじめに書きます。これは大傑作です。久々に見終わった後に
「1800円でこんなモノ観て良いのか!?」と思った作品です。

内容は、ブラジルのリオの街のすぐ傍にある「神の街」
と呼ばれるスラムでの凄惨な少年達の生活を追った成長記。
といったところ。こう書くと何だか暗くて重い感じがするのだが
実際にはテンポある映像と細かく練りこまれたエピソードが
目白押しで、グイグイと作品世界に引き込まれていき、
確かに悲惨なシーンや目を背けたくなるシーンもあるのだが
それ以上にユーモアなエピソードも多いので笑える映画なのだ。

もちろん笑えるだけでなく、「貧困とは」「力とは」
などの問いかけが自分にささってくる。

そして何より驚かされるのが、それぞれの人物の描写だ。
群像劇なので登場人物は多いのだが、その一人一人の描き方
が素晴らしく、それぞれに感情移入できるのだ。そして
それぞれに見せ場があり、観終わっても「あれ誰だっけ?」という
ような事にはならないのだ。

とにかく近年久々に「これは大傑作だ」と言える作品で、是非
公開中のうちに観て欲しい作品です。
東京23区内では六本木ヒルズでしかやっていないみたいです。
ブラジル映画なのでビデオ化されるか解らないので
是非とも劇場で。