「空気人形」

二本目がこれ。是枝裕和監督作品。
「ワンダフルライフ」しか観たことないな〜とか思ってたら「幻の光」も観てたな。
現代の寓話を描きたかったのだろうけど、「都会に暮らす人間たちの空虚」ってのさ〜薄いよね、その紋切り型。
もうちょっと人間は複雑だよ。端的にも切り出せてないよな〜。それがために寓話にもなれてない・・・。


だけど、映画はやっぱり女優だよね*1。ああ、もうありがとうございますぺ・ドゥナ様。アンタが素晴らしくなけりゃ、久々の2時間拷問映画だったな、こりゃ。いや、別におっぱい見せてくれたからだけじゃないよ。「リンダ・リンダ・リンダ」の時もそうだけど、ディスコミュニケーションって存在をやると、片言の日本語ってのが説得力あって、それを愛らしく表現する事が出来る人なんだよね。顔も、多分一歩間違えると、本当に不気味の谷に陥りそうなんだけど、ギリギリカワイイんだよね。この超微妙なバランスの際に成り立ってるってのは、実際かなり得がたい存在だよね。


まあ、やりたい事は良く解かったし、モチーフも人目を引かせるよね。ビデオ屋の飾り付けの際に起きるエピソードのエロさは「ああ監督、アンタ解かってるね」と言いたいよ。まあそれも表現したぺ・ドゥナの力だけど。


目黒シネマ。次は3月の「ヴィヨンの妻〜桜桃とタンポポ〜」と「ゼロの焦点」の時かな〜、とは思ったけど、「なくもんか」「僕の初恋をキミに捧ぐ」も行っとくか。
「姫は何にも解かってないっ!」を大画面で観るか。いや、予告で観ちゃったけど・・・。

*1:映画における女優論は語り尽くしているので、ここでは割愛