「マイマイ新子と千年の魔法」4回目@KAWASAKIしんゆり映画祭2010

KAWASAKIしんゆり映画祭2010の一環として行われた「なつやすみ野外上映」で「マイマイ新子と千年の魔法」をid:honさんと観に行きました。この作品を観るのは都合4回目。
川崎市立麻生小学校の校庭での野外上映。野外上映ってスタイル自体観るのは初めて。どんな感じになっているのかな…と思ったけれど、屋台が出てたりと子供たちには喜ばれそうなシチュエーション。



ゴザとか必要かなと思ったけれど、校庭いっぱいにブルーシートが貼ってあったので、無理なく観れたな。



肝心の映像と音に関しては、プロジェクター上映も覚悟してたけれど、フィルム上映。音に関しても…、これは後で書きます。



とりあえず、屋台でたこ焼きなんぞをほうばっていると、片渕須直監督がいたのでhonさんと挨拶。まあ、誰だよ?って感じだろうけど、こっちとしてはもう実際に何度か会ってる(見掛けてる!?)いるので、勝手に親近感。まあ、有名人の悲哀と思ってもらえれば…と勝手に都合よくとる。


上映に先立って劇中の音楽を担当したMinako "mooki" Obataさんのミニライブ。子供たちとの掛け合いが微笑ましい。教え子の学生さんたちの参加で、生スキャットを堪能。



休憩を挟んで、監督の挨拶があったのだが、飲み物とつまみの行列に捕まり殆ど聞けなかった…。


で、上映。ブルーシートの最後列だったのだが、それはつまり映写機の斜め前。カラカラと映写機の音(それもダイレクトで)を聞きながらの鑑賞は、そんな原体験は無いのに懐かしい感じがした。
音響に関しては決して良好とは言えなかったけれど、セリフの聞き取りには問題無かった。校庭の後ろに小田急線が走っていて、時々少しだけ騒音を奏でるのだが、冒頭の貴伊子が三田尻駅に着くシーン、新子が線路に耳を付けるシーンに小田急線の走破音が偶然重なって、現実と物語がシンクロするという不思議な光景が*1
ラスト近くの、新子と貴伊子の頭の上に覆いかぶさる暗闇と星空。ふと自分も顔を上げれば、同じ様に星空が…野外ならでは鑑賞感だなぁ。


総じて、子供たちはまあ途中で飽きたりしてた子もいるけど、大人しく観てた印象だな。もちろん、ぐずったり泣いたりしてた子もいたけど、屋内のように声が籠ったりはしないので、そんなに気にならなかった。重い部分もある映画だけど、観た子供たちの中に何かが残ってくれると良いなぁって気持ちになった。
広告遡及ターゲットだって言ってた、子供を持つお母さんたちが観られたのは良かったなぁ。


帰り道、「また来年も来たい」と子供が親にねだってたり、子供同士が「また、明日なぁ〜」と手を振って別れたりしてるシーンに遭遇すると、映画は終わっているはずなのに、まだ自分はその世界に少しだけいるような不思議な気持ちになった。
子供の話だし、上映形態としてはこれ以上無いって気もした。後で知ったけど、1000人以上もいたらしい。そっかぁ、1000人超えてたかぁ〜。


正直、自治体のこういう公共イベントって、器作って…思ったりしたりもするけど、勿論来年は違う映画だけど、こういう形態は続けて欲しいなって本気で思う。
やっぱり映画って大衆の娯楽だし、多少の雑音があったとしても、大勢でその空気を感じながら観るものだなぁって。『ニュー・シネマ・パラダイス』の1シーンに参加したみたいで、子供の頃にこういうのに参加してたら、一生忘れないだろうなって。
スタッフの皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。


ちなみに、1回目観た時の感想と、3回目に観た時の感想を貼っておきますので、興味がある方は読んでください。
1回目『全身で感じろ』http://d.hatena.ne.jp/fukafuka/20091209
3回目『多分、僕らは奇跡のすぐそばにいる』http://d.hatena.ne.jp/fukafuka/20100423

*1:ただ、一部重要なシーンで重なって、初見の人には残念だなって思った