「池永正明が復権へ」


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050302-00000027-dal-spo


いやー、そうですか。
途中で職場放棄した史上最悪のプロ野球コミッショナー根来泰周。この人が残した唯一の功績はコレだね。だけど、おいらの中ではこの功績は結構大きい。あんまり何も考えずに言った事なのかも知れないが、これまでの歴代コミッショナーがあえて手を付けなかったところだからね。

もう遥か昔だが、高校の図書館に多分唯一置いてあったプロ野球関係の本。タイトルは忘れてしまったが、「黒い霧事件」についての章があった。
刊行も古い本だと思うが、それには池永正明の永久追放に関しては完全に「スケープゴート」にされたと記載されていた。
内容はこうだ。
当時の情勢として、プロ野球選手と暴力団の癒着が社会的に取り上げられるようになっていた。某在京有名球団のかつてのエースで、当時コーチとなっていた後に殿堂入りも果たした男の暴力団との癒着が見つかり、球団は処分したが、それが甘すぎたためマスコミに散々叩かれた。

これを受けて、同時期に発覚した「黒い霧事件」では、最も社会的に認知されている選手に、最も厳しい処分を下す事によって、その矛先を変えようと某在京有名球団の首脳陣が画策することになった。
そして、その対象が当時の西鉄ライオンズのエース、池永正明に決まった。という話だ。
それ以後、いろんな本を読んだが、このかつてのエースのコーチの話と「黒い霧事件」が連動されて書かれているのを見かけた事はない。ただ、この個所だけは猛烈に覚えていて、憤りを感じた事だけは忘れない。

そのかつてのエースでコーチだった男は、後に監督になり、名将と称えられ殿堂入りまでしているのだから、書けなくなったことも推測できる。

やっぱり、プロ野球は○人主体で、何でも決めてきたんだろうなーと寂しい思いですな。

今回の処分解除も「処分した以上、八百長をやってた事は覆さないが、反省したなら許してあげる」という意味合いが強く、「八百長はやっていなかった」と主張し、復権を望んでいた池永氏の思いは届かない事になるが、以前読んだ「number」のインタビューから推察するに、多分ほっとしているし、嬉しく思っているだろう。

八百長を本当にやったのか、やっていなかったのは永遠の謎として残っていくだろうが、それはもうどうでもいい。ただ、本人はあまり声高にしなかったのにもかかわらず、まわりの人たち元同僚や相手方の元選手たちがあれだけ運動して、本人が断らなかったという事実の中に真実があるのだと思う。

生きているうちでホントに良かった。

後、プロ野球が残した問題で解決して欲しい過去の事柄は、青田昇の殿堂入りだけになった。こちらは本人が亡くなっているだけに難しいかも知れないが、叶って欲しいですな。