「2010年シーズン開幕!」

つーわけで、明日からNFLの2010年シーズンが始まります。開幕戦はニューオリンズ・セインツミネソタ・バイキングス。いきなり去年のチャンピオンシップの再現。ドリュー・ブリーズ対ブレット・ファーブ。いやー、寝不足の日々が始まります。ほぼ完全内勤になった身には辛いです・・・。


さて、今年の見所を勝手に3つあげると、(1)セインツの連覇はなるか?(2)ファーブのラストシーズンは?(3)ダラス・カウボーイズの史上初のスーパーボウル開催地でのホームチーム出場はなるか?でしょうな。


簡単ながら、各地区の順位予想など(直近の選手の移動・怪我情報などが反映されて無い場合があります)。


AFC 東地区
1位:ニューイングランド・ペイトリオッツ
QB:トム・ブレイディ
派手な選手の入れ替えは無かったが、堅実なチーム作りをしてくるチーム(ピオーリが抜けた穴は数年後に出るだろうけど)。ランディ・モスが最終契約年で、その分思い入れは強いだろうから注目ですな。心配したウェス・ウェルカーも間に合いそうなので、パスオフェンスは問題なし。RB陣は・・・。しかし、ブレイディが健在な限り、このチームはいつでも優勝候補ですな。


2位:ニューヨーク・ジェッツ
QB:マーク・サンチェス
マーク・サンチェスがどこまで成長するかによって、昨年よりも上に行く可能性も。個人的には、ラダニアン・トムリンソンがどこまで復活するかに興味。


3位:マイアミ・ドルフィンズ
QB:チャド・へニー
ブランドン・マーシャルの加入は大きいし、リッキー・ウイリアムズとロニー・ブラウンの両RBは安定してるけど、もうワイルドキャットはそんなに大きな武器にはならない気が・・・。


4位:バッファロー・ビルズ
QB:トレントエドワーズ
ジム・ケリーの後継者はまだ現れず・・・。今年も定位置でしょうな。


AFC 北地区

1位:ボルチモア・レイブンズ
QB:ジョー・フラッコ
T.J・フーシュマンザーデまで着ましたよ。ストールワーズが骨折したからだけど、WR陣RB陣ともに充実。若手QBの中では、何気にフラッコがスーパー獲っちまう気がするよ。守備はもともと安定。“ブラインド・サイド”マイケル・オアーは今年からそっちサイドに。


2位:シンシナティ・ベンガルズ
QB:カーソン・パーマー
“T.O”テレル・オーウェンスとチャド・オチョシンコのコンビは実際にはそんなに活躍しない気が・・・。セドリック・ベンソンのランは冴えると思うけど。ただ、“背番号9”QBパーマーには頑張って欲しい。背番号9QBは無条件に応援してます。


3位:ピッツバーグ・スティーラーズ
QB:ベン・ロスリスバーガー
ビッグ・ベン”の出場停止は4試合に減ったみたいだけど、暴行疑惑はイメージ悪すぎ。この4試合の勝敗が大きく左右してくるだろうけど、チーム総力的にはピークは過ぎた感が・・・。


4位:クリーブランド・ブラウンズ
QB:ジェイク・デローム
ロームは好きなQBだけど、シーズン途中でマッコイに代わるだろうな。そんでもって、若手に切り替えるとかやってる間にシーズンは終わり、この位置にいる気がする。


AFC 南地区

1位:インディアナポリス・コルツ
QB:ペイトン・マニング
多分俺がNFLを観出してから、いや歴史上においても“兄者”ペイトン・マニングは最高のQBだと思う。去年のスーパーボウルもあの絶対に逆転するだろうと醸し出してたクォーターバッキングは凄い。並みのWRもマニングがいればそれなりのWRになってしまう。今年も絶対的存在。フリーニーとマシスがいる間にもう一度スーパーは獲りたいところだろう。


2位:ヒューストン・テキサンズ
QB:マット・ショーブ
いつの間にやらショーブはエリートQBになってたね。しかし、ショーブかアンドレ・ジョンソンのどちらかが怪我をした瞬間にこのチームは終わる。ただ、ライアンズ、カッシング、マリオ・ウイリアムズがいるディフェンスは安定してるだろうけど。


3位:テネシー・タイタンズ
QB:ビンス・ヤング
注目はクリス・ジョンソンが2年連続2000ヤードランを達成するかどうか。達成した時はタイタンズが優勝争いしていない時だろう。ヤングでスーパーを獲る姿は想像できない。


4位:ジャクソンビル・ジャガーズ
QB:デービッド・ギャラード
背番号9QBの中であまり好きでは無いのがギャラード。ここもギャラードでスーパーを獲る姿は想像できないな。


AFC 西地区

1位:サンディエゴ・チャージャーズ
QB:フィリップ・リバース
同地区の他のチームの兼ね合いもあって、地区優勝は堅いところ。問題はその先にどれだけ進めるか。ショーン・メリマンが復活すれば、スーパーを獲ってもおかしくはない。リバースの投げ方は好きじゃないけど、安定はしている。


2位:デンバー・ブロンコス
QB:カイル・オートン
判官贔屓か、オートンには頑張って欲しい。ただ、デュマービルの離脱は痛すぎるなんてもんじゃない。ブランドン・マーシャルもいなくなったし、ワイルドカードもキツいだろうね。あと、マクダニエルズHCは嫌いです。


3位:オークランド・レイダース
QB:ジェイソン・キャンベル
“邪魔カス”とまで言われていたジャマーカス・ラッセルの呪縛から解き放たれ、堅実なキャンベルにQB変更。次はダレン・マクファーデンの番か・・・。ジャニコウスキー&レチラーのK&P職人が今年も大活躍の気が。つーことはチーム成績は・・・。


4位:カンザスシティ・チーフス
QB:マット・キャッセル
さてキャッセルの2008年は実力だったのか?ペイトリオッツだったからだったのか?それが証明されるのが今シーズンだろうね。


つーわけで、プレーオフ出場チームは
ニューイングランド・ペイトリオッツ
ボルチモア・レイブンズ
インディアナポリス・コルツ
サンディエゴ・チャージャーズ
ニューヨーク・ジェッツ
シンシナティ・ベンガルズ
の6チーム。って去年と一緒じゃねぇかって突っ込みは無しで・・・。うーむ、シンデレラチームは無い気がするんだよね。


明日はNFCやります。何とか開幕戦の前にっ!

 「モテキ」第8話

原作でも屈指の回なのだが、うーむ「絶対言いたくない・・・」はマンガ表現の方が上だな。
このドラマ、まあ毎回使われてる曲とかが結構ツボで、それを楽しみに観てたりするんだが、今回は1曲だけ。橘いずみの「永遠のパズル」。ああ、これは名曲ですな。
野沢尚先生の「この愛に生きて」の主題歌だった。野沢先生・・・。
榊英雄と結婚してたのは知らなかった。
うーむ、こういう使い方かとちょっと感心してしまった*1

*1:くだらないけどね

 「王将会」

第何回目だ?なぜか恒例になってきた「王将会」。今回は先輩2人と後輩1人を引き連れて、神田のガード下の王将へ。
何やるって、ただ餃子を食えるだけ食うというイベントで、後輩と2人で始めたのだが、なぜか他の人も参加するようになって、もう数回を数える。
食う、食う、食う。腹一杯餃子を食って、ただ帰路につく。

 「世界で一番美しい夜」

えー、これ文化庁推薦映画なんだ。なのにR-18ってどういう事?文化庁・・・。何となくタイトルだけ見て借りた。2時間40分の長尺映画だったよ…。
監督は、故今村昌平監督の子息天願大介


出生率日本一になって総理大臣から表彰を受けることになった村。なぜそうなったか、それは14年前にその村に起きた“ある事件”が発端になっていた・・・。


って、フックなんだけど、これは前半は置き去りにされる。前半はヒロイン輝子(月船さらら)の保険金殺人の疑惑で引っ張っていくサスペンス調。で、後半は・・・。いやーもうスゲーくだらないんだけどさ、何となく引っ張られたりする。いや、冗長な部分はかなりあるし、前半特にキツいけど、何だろ、まあ出てる役者は皆バイプレイヤーとして達者な人が多いし、凄い作り手の熱みたいなのは伝わってくるわ。


今村昌平の作風を換骨奪胎して、良い意味でその深遠まで達しない、出来ない事を潔くやってる感じだな。寓話というところまで行けてるかどうかって難しいけど、テーマのくだらなさを、ここまで真剣にやってる様は清清しい。ヒロインの月船さららは知らなかった。元宝塚の男役なんだね。キレイな人だし、演技もそこそこ出来てて、前半は引っ張っていくけど、後半そこまでやるかという、体当たりにはちょっと驚いた。


まあ、主演が田口トモロヲって、そりゃ公開時には話題にもならんわな。俺も全然ノーチェックだったわ。人には薦められる映画じゃないけど、何だか不思議な物を観たって鑑賞感。『愛のむきだし』を観た時に近いかな。


ラスト、まあ観た人には解るけど『パ○ュー○』のアレが144分の1で再現されます。

 「今敏」

『カラフル』についていろいろ書こうかと思っていたけれど、今日はこのニュースで頭が一杯になった。
最後の書き込みを読んだ。スゲーなって単純に思った。勿論いろいろな意味が含まれているけど…。


あまり考えていなかったけれど、CGがこれだけ発達してくると実は『アニメーション』って存在の意義が揺らいでくるのでは無いかと思う。その為に、多分この先『キャラクターの先鋭化』と『リアライゼーション』との2極化へ進むような気がする。そうした2極化の中心に居続けられる人だし、良い意味でのグローバル表現が出来る人だと思っていた。
なので、この若さで逝去はスゲー残念だし、大きな損失だと思う。
武蔵野美術大学出身だったんだね。
お悔やみを申し上げます。


『カラフル』については明日にでも書きます。

 「マイマイ新子と千年の魔法」4回目@KAWASAKIしんゆり映画祭2010

KAWASAKIしんゆり映画祭2010の一環として行われた「なつやすみ野外上映」で「マイマイ新子と千年の魔法」をid:honさんと観に行きました。この作品を観るのは都合4回目。
川崎市立麻生小学校の校庭での野外上映。野外上映ってスタイル自体観るのは初めて。どんな感じになっているのかな…と思ったけれど、屋台が出てたりと子供たちには喜ばれそうなシチュエーション。



ゴザとか必要かなと思ったけれど、校庭いっぱいにブルーシートが貼ってあったので、無理なく観れたな。



肝心の映像と音に関しては、プロジェクター上映も覚悟してたけれど、フィルム上映。音に関しても…、これは後で書きます。



とりあえず、屋台でたこ焼きなんぞをほうばっていると、片渕須直監督がいたのでhonさんと挨拶。まあ、誰だよ?って感じだろうけど、こっちとしてはもう実際に何度か会ってる(見掛けてる!?)いるので、勝手に親近感。まあ、有名人の悲哀と思ってもらえれば…と勝手に都合よくとる。


上映に先立って劇中の音楽を担当したMinako "mooki" Obataさんのミニライブ。子供たちとの掛け合いが微笑ましい。教え子の学生さんたちの参加で、生スキャットを堪能。



休憩を挟んで、監督の挨拶があったのだが、飲み物とつまみの行列に捕まり殆ど聞けなかった…。


で、上映。ブルーシートの最後列だったのだが、それはつまり映写機の斜め前。カラカラと映写機の音(それもダイレクトで)を聞きながらの鑑賞は、そんな原体験は無いのに懐かしい感じがした。
音響に関しては決して良好とは言えなかったけれど、セリフの聞き取りには問題無かった。校庭の後ろに小田急線が走っていて、時々少しだけ騒音を奏でるのだが、冒頭の貴伊子が三田尻駅に着くシーン、新子が線路に耳を付けるシーンに小田急線の走破音が偶然重なって、現実と物語がシンクロするという不思議な光景が*1
ラスト近くの、新子と貴伊子の頭の上に覆いかぶさる暗闇と星空。ふと自分も顔を上げれば、同じ様に星空が…野外ならでは鑑賞感だなぁ。


総じて、子供たちはまあ途中で飽きたりしてた子もいるけど、大人しく観てた印象だな。もちろん、ぐずったり泣いたりしてた子もいたけど、屋内のように声が籠ったりはしないので、そんなに気にならなかった。重い部分もある映画だけど、観た子供たちの中に何かが残ってくれると良いなぁって気持ちになった。
広告遡及ターゲットだって言ってた、子供を持つお母さんたちが観られたのは良かったなぁ。


帰り道、「また来年も来たい」と子供が親にねだってたり、子供同士が「また、明日なぁ〜」と手を振って別れたりしてるシーンに遭遇すると、映画は終わっているはずなのに、まだ自分はその世界に少しだけいるような不思議な気持ちになった。
子供の話だし、上映形態としてはこれ以上無いって気もした。後で知ったけど、1000人以上もいたらしい。そっかぁ、1000人超えてたかぁ〜。


正直、自治体のこういう公共イベントって、器作って…思ったりしたりもするけど、勿論来年は違う映画だけど、こういう形態は続けて欲しいなって本気で思う。
やっぱり映画って大衆の娯楽だし、多少の雑音があったとしても、大勢でその空気を感じながら観るものだなぁって。『ニュー・シネマ・パラダイス』の1シーンに参加したみたいで、子供の頃にこういうのに参加してたら、一生忘れないだろうなって。
スタッフの皆さん、お疲れ様でした。ありがとうございました。


ちなみに、1回目観た時の感想と、3回目に観た時の感想を貼っておきますので、興味がある方は読んでください。
1回目『全身で感じろ』http://d.hatena.ne.jp/fukafuka/20091209
3回目『多分、僕らは奇跡のすぐそばにいる』http://d.hatena.ne.jp/fukafuka/20100423

*1:ただ、一部重要なシーンで重なって、初見の人には残念だなって思った

 「休暇」

「ランニング・オン・エンプティ」を観た際に、佐向大の脚本作品として知った。なかなかに評判は良かったので鑑賞。うん、行間を読ませるような作品で、小林薫西島秀俊の演技の重厚さにも安心して観れた。テーマを語らせるような事はせずとも、キチンとテーマは迫ってくる。重い読後感は、良作の証ですな。吉村昭原作。


「死刑執行時に【支え役】をやれば、一週間の特別休暇が与えられる」。
死刑執行に立ち会う刑務官の話だが、これは「死刑制度」の是非を問う作品ではない。西島秀俊演じる死刑囚金田もかなりフラットに画かれている。日常で接する人間として、(観客も)思い入れが入らなければ刑務官の葛藤を画けないし、かと言って彼が死刑を執行される事に疑問を抱いてしまえば、テーマがぶれてしまう。老夫婦の幻影と、金田の妹(今宿麻美)が老婆に道を尋ねられて泣き出すシーンなどで推察はされる。しかし、明確な提示はない。


小林薫演じる平井は、うだつの上がらない40過ぎの男(こういう役は小林薫はまるよな)。バツ1子持ちの大塚寧々(美香)との結婚が決まる。二人との距離を縮める事に苦戦する平井は、【支え役】を志願する。その休暇を二人との旅行に充てるために・・・。


平井が自分の気持ちを語るセリフは殆ど無い。一箇所だけ、上司に志願した事を非難された時に「あなただって、この仕事でメシを食べてるでしょうが!」と叫ぶところくらい。
でも、平井の覚悟は切々と伝わってくる。二人を【支える】こと、その為にどんな批判を同僚にされようが、どんなに寝覚めが悪い事だろうが、【支え役】をやる。そうまでした「覚悟」も、美香に「あなた、私たちのことに興味無いでしょ」と言われ伝わらない。ここら辺のやり取りは来たなぁ〜。【支え役】をやる事の意味や「覚悟」は結局平井にしか解らないからね。


とまあ、殆ど書いてしまったけど、ネタバレって事も無いし、驚くような展開も無いので。
「男」の誰かを背負うための「覚悟」って事を考えさせられましたよ。
大傑作とか、金をふんだんにかけた大作でもないけど、テーマが炙り出されてくる、行間を読ませる良作です。


しかし、本来当たり前なんだけど、こう演技巧者が揃ってる作品を観ると、主役級の誰かの演技が気になって・・・っていう作品て、本当にどうかと思うよ、全く。

 「観察 永遠に君をみつめて」

もう10年以上前になるけど、友人から依頼されて書いたシナリオは、女の子が好意を寄せている男を盗聴するって話だったんだけど、これは覗きの話。そんな事もあって借りて観た。
40年にわたって、一人の女性を見つめてたって話なんだけど、それってストーカーだよなって思いながら、ちょっと引き気味で観たんだけど、いや良い映画だったよこれ。主演は小沢仁志の弟とケケケラの女房。そりゃあ話題にはならないよな。地味な配役だ。でも緒川たまきは好きな女優です。千葉佐那子は俺の中では緒川たまきなんだよな。


朴訥というより、ちょっと頭の弱い感じに見えるよ小沢和義。まあ、いうても覗きなんでフツー犯罪行為なんですけどね。江口のり子は相変わらず良い女優だけれども、それだけじゃあ引っ張れないし、何となく男の痛々しい感じがして途中ちょっとつらくなったんだけどね。


いやしかし、ここからがこの映画の本編だった。ここからがスゲー。
以下はネタバレありなので、未見でちょっとでもこの映画に興味を持った人は、観てから読んで欲しい。

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